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5/28

13:30

(株)ヨシダ ]

「50歳になったら真剣に考える医院承継」

「50歳になったら真剣に考える医院承継」

医療法人社団 感・即・動 理事長
一般社団法人日本歯科イノベーション協会 会長

康本 征史 先生

要約:
医院を開業してから20年25年と経っていくと、医院の将来が気になってきます。これまで患者さんに対して誠実に対応されてきた医院ほど「患者さんの引き継ぎをどうしようか?」と悩まれていることと思います。ご自身は歯科医師として臨床現場から引退しても、患者さんやスタッフを引き続き、しっかりと診療してくれる院長がいてくれたら、みんながHappyです。そのために、年令が50歳を超えてきたら、一度、医院の将来について考えてみてはいかがでしょう。
 まだ大丈夫と思えるうちに、自分の気力体力があるうちに、準備していこうではありませんか。

医院を上手にリレー(つなぐ)していくことは、それがたとえ親子であっても、簡単な
事ではありません。そもそも医院の将来にどのような出口があるのかを、考えたことがないのが普通なのです。体調が思わしくなくなってから、いきなりご子息に話を切り出したり、後継者を探し求めたりしてもうまくいくことは少なく、もっと早くから対応しておけばよかったと後悔することが多いようです。
 なので、元気なうちに、まだまだやれるうちに考えてみましょう。医院の将来には、1)
親子(親族)承継、2)第3者承継(売却)、3)廃業の3つがあります。例えば、親子承継
の場合に忘れがちなのは、同じ場所で承継すべきなのかどうかを考えることです。建物の老朽化や耐震性能、あるいは周囲の人口変化など、これまでの30年で大きく環境が変わっているにもかかわらず、医院(患者さん)を引き継ぐことばかり考え、視野が狭くなってしまうのです。見方を変えれば30年に1回の移転のチャンスであり、これから数十年先のことを見据えた判断が求められていると言えます。
 また、廃業を考えている医院においては、なぜ廃業しようと思っているのでしょう。それぞれの地域の中で必要とされてきた医療機関がなくなることは、地域住民にとっても「避けたい」ことであり、どうすれば第3者が承継(売却)してくれるのかを考えてみることも必要だと思います。
歯科医師としては生涯現役であっても、次の時代への引き継ぎのためにいかに過ごすべきなのか。参加者の皆さんと一緒に考えていく有意義なセミナーにしたいと思っております。