生涯研修SEMINAR

B会場

6月3日(日)

12:20-13:10 ( 50分)

YAMAKIN 株式会社  ]

TMR-MTAセメントの5つの特徴

TMR-MTAセメントの5つの特徴

YAMAKIN株式会社 主任研究員(プロジェクトリーダー)

溝渕 真吾 

要約:
MTAセメント(ケイ酸カルシウム系セメント)は,抗菌性,封鎖性,生体親和性,硬組織誘導性などにおいて優れた性質を有しており,薬事承認されている直接覆髄のほかにも,穿孔封鎖,逆根管充塡などさまざまな用途に応用されている.しかし,MTAセメントは,従来の歯科用セメントと比べて粉末と水との練和が難しいことや硬化時間が長いことなどの課題がある.さらに,MTAセメントは臨床使用において経時的に黒く変色する場合があるといった問題も報告されている.
本講演では、北海道医療大学とYAMAKIN株式会社との共同研究により開発された「TMR-MTAセメント」の5つの特徴について紹介させていただく.

MTAセメントの特徴や硬化のメカニズムについて説明する。MTAセメントの課題を知って頂いた後で、「TMR-MTAセメント」の開発コンセプトを紹介し、下記の5つの特徴を理解いただく。
①操作性
→球状シリカ微粒子の添加によってベアリング効果が現れ、少ない水でも粉末粒子の接触(凝集)を防止し、セメント状に練和できる。

②硬化時間
→少ない水の量で練和できるため、硬化が速く、水分率20%の場合、15~30分で初期硬化が完了する。

③強度
→ 硬化が速いため、練和1日後から高い圧縮強さ(約90MPa)を実現している。

④耐変色性
→ 歯科材料や人工関節など、生体に広い使用実績のあるジルコニアをX線造影剤として使用している。ジルコニアは化学的に安定なため、変色が起こりにくい素材でもある。

⑤安全性
→ X線造影剤にジルコニアを使用することにより、生体への安全性を高めている。