セミナーSEMINAR

D会場

5月28日 (日)

11:10~12:00

(株)茂久田商会 ]

エンド治療を、『 最高のスピードで、ファイルを折らずに 』仕上げる! ―ユニット直結コントラ & レシプロックで、エンドが得意になる!! ―

エンド治療を、『 最高のスピードで、ファイルを折らずに 』仕上げる! ―ユニット直結コントラ & レシプロックで、エンドが得意になる!! ―

日本大学 松戸歯学部歯内療法学講座 臨床教授 日本歯内療法学会 専門医 日本歯科保存学会 専門医・評論員
日本顕微鏡歯科学会 認定医・評論員 ドイツジッペラー社 公認インストラクター 千葉県柏市開業

五味 博之 先生

要約:
『 ユニットのマイクロモーターに挿すだけで、すぐにエンド治療を行える 』往復コントラがドイツのジッペラーから販売された。これまでのエンドモーターよりも早くて安全なうえ、電源ケーブルや充電の確認が不要でチェアサイドがスッキリした。ファイルを交換するたびのトルク・回転速度の変更も不要なので、1ファイルで拡大形成が終了する画期的なRECIPROCⓇの臨床結果がさらに向上した最近の症例を基に紹介する。加えて、根管拡大の位置や、拡大する大きさといった基本を解説しながら『 NiTiファイルを使用して根管形成を成功に導く秘訣 』を惜しみなくご報告しますので、明日の臨床からすぐに活かしていただければ幸甚です。

近年、歯内療法はNiTiファイル、マイクロスコープ、歯科用コンビームCTが応用され術式が大きく変わり、更なる成功率の向上が期待されている。特に根管追従性に優れたNiTiファイルは臨床応用されるようになって20年が経ち、これまでにさまざまな改良がなされ、現在ではNiTiファイルによる根管形成がワールドスタンダードになっている。1990年代、グレートテパーを持つNiTiファイルが開発されると、根管形成の簡素化が求められ、1本のファイルだけで根管形成が終了するよう試みられた。しかし、細い尖端の2-3ミリの部位で破折が多発し、実現には至らなかった。2000年代になりトルクコントロール付きのエンジンの開発と安全で切削効率の高いファイルへの改良がなされ、数本のファイルで半自動的に安全で効率的な根管形成が可能になった。また、NiTi合金の改良が進み、折れづらくさらに根管追従性に優れた合金が開発され安心して臨床応用できるようになってきた。
第5世代のNiTiファイルとして開発されたRECIPROCⓇ(VDW、Munich,Germany)の症例が1ファイルで拡大形成が終了する画期的なシステムである。NiTiファイルの欠点は従来のステンレススチールファイルに比べ破折しやすい事であった。通常の回転方式では、歯質へ食い込みやすく、その際に過剰なトルクがかかり、破折の大きな要因になっていた。一方、RECIPROCⓇはファイルの刃が逆付きで、かつ反復運動にて歯質への食い込みを防ぐことができるようになった。したがって、強い破折抵抗が得られ、通常の回転運動では不可能であった1ファイルでの根管形成が可能になった。また本年、3月21日より発売となったユニットのエンジンに直結しRECIPROCⓇ が使用できるコントラ(エンド用往復回転コントラ-150°/30°)が発売され、さらに効率が向上し治療が簡素化された。1ファイルで根管形成が終了するシンプルな術式は、大幅な診療時間の短縮が可能になるとともに、新卒の先生にも習得しやすい画期的なシステムである。根管拡大の位置や拡大する大きさといった基本を解説しながら、NiTiファイルを使用した根管形成を中心に述べる。 
また,モクダブースにおいてRECIPROCⓇハンズオンセミナーを随時開催しますので、是非ご体感頂きたい。

www.mokuda.co.jp