生涯研修SEMINAR

A会場

5月26日(日), 5月26日(日)

12:30-14:30 ( 2時間)

一般社団法人 福岡県歯科技工士会  ]

総義歯を考える ~河原メソッドを学ぶ~

(一般社団法人)福岡県歯科技工士会

古賀智也 先生 今橋和宏 先生 越智裕文 先生 成相友香 先生 吹譯景子 先生 高森亜矢子 先生 

演題

臨床が変わる!義歯新製時こそ重要な旧義歯リマウント調整

古賀智也先生

抄録

セミナー開始より5年。受講生は国内外を通し1200名を超え、その勢いはとどまる事を知りません。これらは”食べる事”に不自由をきたす患者を救ってきた多くの事実に裏付けられた数字です。

今回は旧義歯リマウントが義歯新製時にいかに重要な役割を果たすのか?という点から河原リマウント調整法を新義歯に応用する際に必要なノウハウと共に旧義歯で”噛める”を作る重要性を見直したいと思います。

 

演題

訪問治療における歯科の役割

越智裕文先生

抄録

高齢化社会が進み、老々介護世帯も増え

歯の治療が必要な状態であっても通院出来ない環境、状況が近年増加している。また、介護施設でも通院治療が困難なため訪問治療の必要性が高まっている。しかし、介護施設では認知症の方や重度の利用者への長期間の治療は困難であり、負担も大きい。

しかし河原先生に教えていただいたやり方であれば、一度のバイトで咬合器上で、しかも短時間で調整できるため、患者さんへの負担が少なく、前歯で噛める機能的な義歯へと調整可能である。

その為、食事形態もミキサー食や刻み食であった方は常食となり、低下していたADLも向上し、それを目の当たりにした我々技工士もやりがいを感じています。

 

・演題

「河原セミナーを通して学んだこと ~歯科医師-技工士間のコミュニケーションの重要性~」

今橋和宏先生

・妙録

日々の多忙な業務の中で、セットの立ち会いや歯科医師の先生と意見し合う時間は、大切なのは分かりつつなかなか取りづらいというのが実状です。

河原英雄先生のセミナーを通して、

歯科医師-技工士間のコミュニケーションの大切さ

そしてなにより「ゴールは患者さんの生活の中にある」ことを学び、今はLINEで画像や動画を通して情報の共有を行いながら製作しています。

そのことについてお話できたらと思います。

 

演題    河原メソッドが織り成す笑顔の連鎖

成相友香先生

抄録

河原英雄先生の洗練されたメソッドは、義歯で噛めるようになった患者さんだけでなく、その喜びに触れた医療人をも幸せにしてくれます。その中でも、歯科技工士の方との情報共有、さらには技工室から診療室へ足を運んでいただき、義歯の作製過程から共に患者さんの口腔内を診てもらったり、フードテストに立ち合ってもらうことは、より良い義歯をつくっていく大きなチカラとなっています。そんな河原メソッドが織り成す笑顔の連鎖をお伝えできたら幸いです(^-^)/

 

演題

スタッフと共に取り組む義歯治療

吹譯 景子先生

[抄録]

当院は開院以来、リマウント調整・フードテストを通し、『噛める』ことで患者さんの『食』だけでなく、『笑顔や意欲』そして『家族や人生』までもが変わってゆく様子を沢山記録してきた。その姿を目の当たりにすると、スタッフも積極的に患者さんやご家族と関わり、『生活に寄り添う』同じ想いを持つチームができあがってきた。

歯科という仕事への誇りとやりがいが、このような時代に何よりのパワーになり、今後の歯科界を支えていくのではないかと感じている。

 

演題

義歯調整から見えてきたもの

高森亜矢子先生

抄録

超高齢社会の現在、開業医の私に求められているのは、自分で来院できる内に、“食事ができるように回復・維持すること”です。高齢者にとって、義歯でしっかり噛んで口から食事をすることは、大きな喜びであり、また“最大の生きる楽しみ”と言えると思います。本日はそうした症例を幾つか提示して、そこから感じたことや見えてきたものを私なりにお話しさせていただこうと思います。